私は子供の頃お祭りのお囃子をしていました。楽譜もなく言葉の言い回しで代々伝えられていく音楽。笛、太鼓、大胴など感覚で合わせていくのですが、ぴったり合った時の演奏はどんなに吹いても息が続くような、すべてが解け合った素敵な感覚でした。笛太鼓を通して自分を表現する事がとても好きでした。 進学の際、ピアノを専攻しました。そして日本歌曲に出会います。詩集を読んだ時に心にこみ上げてくるもの、それがそのまま曲になっていたのです。今まで知っていた歌でもその伴奏が持つイメージを改めて認識しました。日本歌曲の伴奏には、詩の行間がそのまま伴奏になっていると感じるものが多く、気持ちがそのまま音楽になったことは、祭り囃子を演奏する事に似ていました。これは日本人だからこそ感じ取れるもの。そんな演奏がしたい思いました。子育てや度重なる転勤で得た貴重な経験を生かした今の自分の道を見つけたいと思っています。